矯正用アンカースクリューとは、チタン製の小さな(直径1.4mm,長さ6mm程度)医療用ねじのこと。
これを引っ張る土台(固定源)にして、歯を効率的に動かしていきます。

この方法は、インプラント矯正と呼ばれ、矯正治療の期間の短縮化や、歯の動かし方の可能性を広げる有効な方法として、1990年代後半に登場した新しい治療法です。

矯正用アンカースクリューはどうして必要なの?

 従来の矯正では…

矯正治療のために歯を抜歯し、そのスペースを可能な限り前歯をひっこめることで使いたいという場合、ヘッドギア(頭にかぶる装置)を使用し、奥歯が前へ出てこないように留めておく必要がありました。
ヘッドギアはとても良い装置なのですが、10時間以上装着しなければ効果が出づらいため、効果は患者さんの協力次第でした。 

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歯を抜いたスペースは奥歯と前歯の引っ張り合いで閉じていきます。
奥歯が前へ引っ張られるのを防止するために、ヘッドギアを使用します。

インプラント矯正では・・・

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今までの方法と違って、ねじから休みなく引っ張り続けるので、治療期間が短くなります。
また、従来の矯正治療では難しかった方向への歯の動きを可能とするため、症状によっては、従来であれば外科手術が必要であった患者さんの手術無しで矯正治療単独での治療を可能にしたり、非抜歯矯正の可能性の拡大が期待できます。
ヘッドギアのわずらわしさからも開放されます。

スクリューはどんなもの?治療は痛いの?

矯正用アンカースクリューは、チタン製。チタンは生体適合性に優れた金属で、骨折の接合や人工関節、人工歯根などに用いられ、金属アレルギーの心配もない安全な素材です。
サイズは、直径1.4mm,長さ6mm程度のとても小さなもの。
ご心配の処置内容ですが、痛みの心配はありません。理由は、骨には痛覚がないため。

ただ、最初に歯ぐきはチクリと痛みを感じますので、その負担をなくすために、局所麻酔をします。歯ぐきの表面だけに効けば十分なので、麻酔の量自体もかなり少量です。処置も5-10分程度で済むもので、処置を受けられた患者さんはみなさん、思ったより全然怖くなかったし、痛みを感じなかったとおっしゃいますので、安心して治療をお受けください。

インプラント矯正のメリット

  • 従来では難しかった方向へ歯の移動ができるようになる
  • ヘッドギアなどの頭にかぶる装置を使う必要性がなくなる (患者さんの治療への協力が最小限になる)
  • 非抜歯矯正が可能になることがある
  • 外科矯正治療を回避できることがある
  • より良好な治療結果が得られる(治療目標が高く設定でき、よりきれいに治る)
  • 治療期間が短くなる

インプラント矯正のデメリット

  • 処置の際、わずかに侵襲がある
  • 約10%確率で脱落することがある

インプラント矯正の注意点は?

とても有益な矯正用アンカースクリューにも注意点が。お口の中が不潔なままだと、せっかく入れたスクリュー周囲の歯ぐきが感染を起こし、グラグラしたり、外れることがあります。
タフトブラシなどを使ってスクリュー周囲を清潔に保っていただくことが大切です。

スクリューを清潔に保つ方法は、衛生士より指導があります。
このスクリューは治療が終了する際外しますが、1~2日で歯ぐきは塞がり、1か月もすると骨も再生します。

龍介先生は、大学病院時代には矯正用アンカースクリューのインストラクターでした。
治療経験豊富ですので、安心して施術をお受けいただけます。